胃がん

胃がんとは

胃がん胃がんは、日本での罹患数は全がんのうち男性が3位、女性が4位、男女計で3位、また死亡率では男性が2位、女性が5位、男女計で3位とどちらも上位にあり、日本では昔から多いがんの一つです。そのため、胃がんについての研究も進み、発症のメカニズムやリスク因子がかなり解明されてきています。それによって治療法も研究され、早期発見さえすれば、大がかりな治療をしなくても完治させることも出来るようになってきています。
胃がんのほとんどは上皮組織に発症する腺がんで、腺がんには1か所に集中して増殖する分化型と、あちこちに散らばって増殖する未分化型があります。未分化型の中には、胃がんの中でも危険とされるスキルス胃がんが含まれ、スキルスタイプは急激に増殖しますので注意が必要です。その他の胃がんはほとんどがゆっくりと進行するものです。

胃がんの原因

ピロリ菌胃がん発症のリスクを高める原因としては、生活習慣や食習慣など、様々なものがありますが、中でも一番多いのは、ピロリ菌感染です。日本の胃がんの98%がピロリ菌感染によるものという報告もあり、現在では、胃がんは子宮頸がん、肝炎ウイルスによる肝がんと並び、感染症がんの代表的なものとして考えられています。
また世界的に見ても、2014年に世界保健機関(WHO)は全世界の胃がんの80%はピロリ菌感染によるものと発表しています。ピロリ菌に感染すると、胃の中に自らアンモニアのバリアを作って住み着いたピロリ菌によって慢性の胃炎が起こり、そこから胃潰瘍や十二指腸潰瘍が発症しやすくなります。また炎症が続くことで、胃粘膜が繊維化してしまい、胃がんが発症しやすくなるのです。
日本では、まだ幼児に口移しで物を食べさせる習慣などから、水道水などの衛生環境が整っているにもかかわらず、ピロリ菌保菌者は先進国の中でも多めと推定されています。
早いうちに、ピロリ菌感染検査を行い、陽性であれば除菌治療をすることによって、胃がんの発症リスクは大幅に減少すると言われています。また胃潰瘍や十二指腸潰瘍の可能性もほとんどなくなります。
慢性胃炎の症状があれば、ピロリ菌の検査と除菌は健康保険適用で行えます。気になる方は一度、受診しておくことを強くお勧めします。

ピロリ菌について

胃がんの症状

胃がんは、早期のうちにはほとんど自覚症状が現れません。また進行しても、胃痛、胸やけ、悪心(吐き気)、食欲不振など、他の胃腸疾患の症状とあまり変わりがないため、自覚症状では気づきにくいのが胃がんの特徴です。そのため、かなり進行して転移が起こり、その症状から初めて胃がんが発見されることも珍しくありません。
しかし、胃がんは早期発見が大切ながんの一つです。自覚症状の有無に関わらず、胃がん発症のリスクが高まる40歳を過ぎたら、毎年1度は定期的に胃カメラ検査を受けることをお勧めします。
また、胃腸の不快な症状にお悩みがありましたら、我慢せずに早めに消化器内科などを受診することも大切です。

当院の胃がん検査

内視鏡検査当院では、日本消化器内視鏡学会の専門医・指導医である医師が、高性能な内視鏡システムを駆使して、開院以来2年間で約3000件もの精密でありながら、迅速な内視鏡検査を行っております。
当院の内視鏡システムには、特殊な光源による照明で病変部分の組織を際立たせる、拡大して高精細なモニターに映し出すなど、様々な画像処理の機能も搭載されており、精密でありながら、患者様の負担を極限にまで低減した検査を行うことが出来ます。
胃カメラ検査では、こうした画像処理で発見した、疑わしい病変のサンプルを採集し、病理検査によって確定診断に結びつけることも可能です。
また、どうしても吐き気を感じてしまう方は経口検査ではなく、経鼻検査による負担の軽減、さらに苦手意識の強い方には、鎮静剤を使ってうとうとと眠っているような状態での検査も可能です。定期検査や胃の症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

当院の胃カメラ検査について

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